ハンドワークの徒然
ちょうど最近、次のコレクションに向けて作業に入っているので、
なかなかブログに向かえてなかったのですが
「ほぼ月」すら危うくなってきたので、書かねば・・と。
今回は
オーダーの方で手掛けているハンドワークをまとめてみました
元々のデフォルトで、scylt のシャツには3つのハンドワークを
ご紹介しておりました
1:アームホール周り 2:グリカン(剣ボロ) 3:ボタン付け
参考までに、下記過去ブログをご参照ください
今回は、さらなるハンドワークの
ご紹介です
1:ガゼット(縫製)× グリカン
ガゼットをロイヤルオックスで切り替えてます。
ロイヤルオックスの方が、ポプリンよりも「織りが甘い」ので生地が柔らかく良い感じ。三角にはめ込む縫い易さもあります
ちなみにロイヤルオックスは、衿裏のカラーステイの差し込み口にも使ってます
見えないオシャレってやつですね(こちらはハンドとは関係ないです)
次。
2:星留めステッチ
いわゆるハンドステッチになります。スーツでも良く使われる技法で、針を返し縫しながら進め、表側には「星」=「点」を見せるようなステッチです
このステッチは、色んな所に出来ます
今回は、肩ヨークと背ヨーク、胸ポケットの袋布を留めるステッチ代わり
それとポケット口端のカンヌキもハンドですね
均一の「線」で見えてしまうマシンのハンドステッチでは出来ない、手縫いの良さがあります
一方で、デザインとしては、やり過ぎると少し「かわいさ」が出てしまいますので
ハンド工程の「どや感」を出さず、「星」を極力大きくしない謙虚さが大切ですね
肩ヨークの場合は、写真では伝わり辛い位、「控え目」ですね。。。(ていうか分からない)
前にすぐ見える場所なので、なるべく「星」を小さくした故です
とは言え、身頃の生地が「晒白」に対して、星留めの糸は「シルクの生成り太番手」なので
これくらいの「点」でも十分にコントラストの存在感があります。
ついでに、デニム素材の時には、「前立て」にも。洗いの「当たり」をつける為でした
他にも「上衿」「台衿」「カフス」など、色んな所に出来ますね
最後は、
3:ボタンホール
ナポリ系のブランドは、恐ろしい事に、このボタンホールの手縫いがデフォルトで入っているブランドがかなりあります。(Luigi Borrelliを筆頭に)
ハンド工程の数で、クラスと値段を分けてるところもありますが、ボタンホールはハイエンドクラスにカテゴライズされますね
なんてたって、11個くらいありますからね・・・
それにしても、この手縫いをデフォルトに入れる「凄み」
これが「歴史」、「伝統」の重みでしょうねこれは、自分で見本作成用にシルク糸を使ったバージョンです
ご内密にお願いします(敬遠気味・・・)
という事で、今回はハンド工程のご紹介でした
次は新作のご紹介でもしよかな・・